『公的年金等受給者の扶養親族等申告書』の提出が令和6年分からマイナポータルを利用して電子申請できるようになりました。(2023年9月11日から電子申請可能)やっと、郵送する方法から解放されますね。切手を買って貼る面倒がなくなりました。
私は去年の扶養親族等申告書をG-govを使った電子申請で行いましたが、マイナポータルを利用した手順の方が格段に楽だと思いました。
私が行った実際の手順をまとめましたので、参考にして下さい。
扶養親族等申告書の提出方法に電子申請が追加されました
2023年10月31日までに日本年金機構に提出する扶養親族等申告書の提出方法は、次の2通りあります。
(1) 届いた記入用紙に手書・郵送する方法 (2023年9月14日 記入用紙の郵送開始)
→ 紙による提出の詳細は日本年金機構のこちらのページを見てください。
(2) スマホやパソコン上で記入・送信する方法 (電子申請) (2023年9月11日申請可能)
→ スマホやパソコンによる提出の詳細は日本年金機構のこちらのページを見てください。
(1) 手書・郵送 | (2) 電子申請 | |
必要なもの | ● ボールペン ● 84円切手 | ● スマホか、パソコンとICカードリーダ ● マイナンバーカード |
記入 | 手書き | マイナポータル経由 ねんきんネット上で記入 |
送付 | ポストへ投函 | マイナポータル経由 ねんきんネット上で送信 |
メリット | 誰でも簡単 | 場所や時間の制約なし |
デメリット | 切手代とポスト投函の手間 | マイナンバーカードが必要 マイナポータルとねんきんネットの連携が必要 |
手書・郵送による方法については、こちらの記事『65歳になって初めて、年金の扶養親族等申告書を記入し提出!これで年金の手取りが減額されないのでひと安心』をご覧ください。2年前、私が手書・郵送した経験をまとめています。スマホやパソコン、マイナンバーカードをお持ちでない方は手書・郵送による方法となります。
扶養親族等申告書の提出が必要か判断します
私の場合、配偶者がいますので、扶養親族等申告書の提出が必要になります。
提出すると、私の年金から引かれる所得税に配偶者控除が適用されて税額が少なくなります。
なお、妻の年間所得見積額を計算して95万円を超える場合は提出不要となります。もし提出したとしても、私の年金から天引きされる所得税に配偶者控除が適用されません。
次のフローに従って、提出の要否を判断しました。電子申請すれば紙の提出が不要と書いてあります。
今回、我が家はマイナポータルを利用して電子申請しました
マイナポータルにログインします
1 パソコンにICカードリーダライタを接続して、マイナンバーカードをのせておきます。(スマホの場合、マイナンバーカードをスマホで読み取ります)
2 マイナポータルのトップページを開き、右上の『ログイン』を選択します。
3 次の画面で『ICカードリーダライタでログイン』を選択します。
4 マイナバーカードのパスワード4桁を入力します。
5 これで、マイナポータルにログイン中となりました。
マイナポータルから『ねんきんネット』に入ります
1 マイナポータルのトップページ画面を下にスクロールしてサービス一覧の『もっとつながる』を選択します。
2 つながっているウェブサイトの『ねんきんネット(日本年金機構)』のリンクを選択します。
3 『日本年金機構からのお知らせ』の画面となります、『閉じる』を選択します。
4 ねんきんネットのトップページが表示されます。
ねんきんネットで『届書を申請する』を選びます
1 画面上のメニューから『届書を申請する』を選択し、『届書を電子申請する』ボタンを選択します。
2 『届書を電子申請する』画面となります、『作成する届書を選択する』ボタンを選択します。
3 『届書の選択』画面になります、『公的年金等の受給者の扶養親族等申告書』の『作成する』ボタンを選択します。
4 控除を受ける年金のところで、令和6年の老齢基礎・厚生年金の選択マーク○にチェックを入れ、『作成する』ボタンを選択します。
5 『申告書の作成』画面となります、『前年の申告内容を確認・変更内容の入力』ボタンを選択します。
扶養親族等申告書の作成
1 受給者情報のところで、『+開ける』ボタンを選択します。
2 受給者情報の詳細が表示されますので、内容を確認します。
私の場合、電話番号が空白でしたので、携帯電話番号を追加しました。
3 配偶者情報のところで、『+開ける』ボタンを選択します。
4 配偶者情報の詳細が表示されますので、内容を確認します。
5 配偶者の収入のところで、初期値の1から2に選び直しました。私の妻は年金以外にもパート収入や個人年金所得があるからです。
6 年間所得の見積額として『58』万円と入力しました。
→ 妻の所得見積計算については、こちらを見て下さい。
7 配偶者情報のその他の項目については変更がありませんでした。
8 扶養親族情報のところは何も入力しません(私の場合、配偶者のみ)。これで扶養親族等申告の各情報の内容確認と電話番号の追加と妻の所得金額の追加が終わりました。『申請書の内容確認』ボタンを選択します。
提出前に扶養親族等申告書の申告内容を確認します
今回の追記や変更した箇所が正しく申告書に反映されているかを確認します。ここに表示されている申告内容をよく見て確認します。私の携帯電話番号が正しく追加されていますし、妻の年間所得金額58万円も記入されています。
扶養親族等申告書を提出(電子申請)します
1 確認が完了しましたので、『申告書を提出する』ボタンを選択します。
2 『電子署名の付与』の画面となります、『電子署名を付与する』ボタンを選択します。
3 ここで、マイナンバーカードの6〜16桁のパスワードを入力します。私の場合、6桁のパスワードを設定していました。
4 正常に提出されたようです、『提出完了』と表示されました。最後に『申請済みの届書を確認する』ボタンを選択します。
申請済みの扶養親族等申告書を確認します
1 念の為、申請された扶養親族等申告書を確認します。『照会』ボタンを選択します。
2 申請された扶養親族等申告書の内容が表示されますので、変更・追加内容を最終確認します。
3 もし、修正したい場合、『申告内容を修正し再提出する』ボタンを選択します。
4 修正がない場合、『ねんきんネットのトップページへ戻る』ボタンを選択します。『ログアウト』を選択します。
5 ログアウトが完了しました。ログインが11時38分でしたので、申請だけなら10分前後で完了しますが、申請前に妻の年間所得金額の計算に30分ほどかかっています。
妻の年間所得金額の計算
令和6年分の扶養親族等申告書に、妻の令和6年の所得金額の見積額を計算しました。
→ 扶養親族等申告書に記入する所得金額の計算方法はこちらを見てください。
現在令和5年9月ですので、来年令和6年の1月から12月までの妻の所得を見積もります。
実は、来年は妻が65歳になるので、年金額が多くなるのですが、見積は今年の年金額を元に行なって良いようです。
日本年金機構の扶養親族等申告書に関するQ&Aに次のような記載があります。
なお、この見積方法について、扶養親族等申告書 お問い合わせダイヤル0570-081-240(ナビダイヤル)にも電話して聞きましたがQ&Aと同じ回答でした。
1 妻の年金所得
妻は来年4月に65歳になり年金額が多くなりますが、今年64歳の年金額13万円を使うと、控除60万円を引くと年金所得は0円となります。来年65歳の年金額83万円を使ったとしても控除110万円を引くと年金所得は0円となり変わりません。
2 妻の給与所得
パート収入の見積額は80万円です、給与所得控除55万円を引くと、給与所得は25万円となります。なお、妻の『所得金額調整控除』の額は年金所得額0円(※)+給与所得額10万円(※)ー10万円=0円です。(※)10万円を超える場合は10万円。妻の場合、年金所得が10万円以上の場合に所得金額調整控除を10万円受けられます。
→ 所得金額調整控除の具体的な計算例はこちらを参考にしてください。
3 妻の個人年金所得
個人年金は雑所得です。年金額64万円から必要経費31万円を引くと、雑所得は33万円となります。
4 妻の合計所得 (令和6年の見積額)
年金所得0万円、給与所得25万円、雑所得 (個人年金) 33万円の合計58万円となります。
支給額(見積) | 控除額 | 所得額 | |
年金所得 | 13万円 | 60万円 | 0円 |
給与所得 | 80万円 | 55万円+所得金額調整控除0円(※) | 25万円 |
雑所得 (個人年金) | 64万円 | 31万円 (経費) | 33万円 |
合計 | 58万円 |
(※) もし、妻の年金所得が10万円以上ある場合、所得金額調整控除10万円が加算され、給与所得が25万円から15万円に減ります。
まとめ
手書きで郵送が面倒だった、扶養親族等申告書の提出がついにより簡単な電子申請ができるようになりました。
昨年、私はe-Gov 電子申請という難しい方法で扶養親族等申告書の電子申請した経験があるのですが、今年から採用されたマイナポータルを利用した電子申請の方が格段に楽になったと思います。
スマホでも扶養親族等申告書の電子申請ができるのが便利ですね。
残念ながら、私のスマホはiPhone SE(初代)ですので、マイナンバーカードの読み取りができません。
新しいiPhoneを買うまでは、パソコンとICカードリーダーを使うことになります。
(2023年10月10日追記) 扶養親族等申告書の電子申請が完了
10月10日にマイナポータルからメールが届きました。『ねんきんネットで申請した申請書・届出書の審査状況が更新されました』との連絡でした。
早速、マイナポータルにログインし、『申請状況照会一覧』を見ると、9月12日に申請した扶養親族等申告書が完了状態になっていました。
9月14日に内容を少し修正した申請については、まだ『処理中』でした。
(2023年10月14日追記) 紙の扶養親族等申告書が届きました
既に、電子申請によって扶養親族等申告書を提出しているのですが、紙の扶養親族等申告書用紙が分厚い説明パンフレットと共に届きました。
私は、電子申請していますので、紙の扶養親族等申告書を提出する必要はありません、届いた書類は全てゴミとなります。
来年からは紙の扶養親族等申告書用紙が発送されません、マイナポータルのお知らせに案内されるようです。やっと、扶養親族等申告書のペーパーレスが実現します。
(2023年10月15日追記) なんと2日間もマイナポータルがメンテナンス中!
マイナポータルからメールで扶養親族等申告書の電子申請の処理状況が更新されましたと連絡が届きましたが、なんと、マイナポータルにログインできません。2日間もメンテナンス中です。
9月14日に内容を少し修正した扶養親族等申告書の電子申請の処理が完了したのだと思いますが、残念ですがメンテナンス中で確認できません。